海外で日本語を教えています

日本語教師です。ネイティブスピーカーとしてだけでなく、色んな角度から日本語を見ていきたいと思っています。

言葉と世界

日本語という言葉を教える仕事に就いたので、最近言葉について考えることが多くなった。そして改めて、言葉はとても便利なものだな~と感じている。例えば「弱肉強食」など、たった数文字で込み入った内容を伝えることも可能だ。行ったことのない場所や見たことのないものも、言葉で描写されればある程度の概要をつかむこともできる。

それに言葉があれば、自分の胸の中にある感情や思いを描くことも可能である。まだボキャブラリーが貧しかった子供の頃は、自分のうちに芽生えた感情を言葉として吐き出す術がなかったので、今よりも何だかしんどかった。言葉はいわば、私とこの世界の懸け橋になってくれたのだ。だから、私は感情や思いの乗り物になってくれる言葉が大好きだ。

一方で、言葉が万能ではないということも感じている。どんなに言葉を尽くしても、目で見る、あるいは耳で聞くことに勝てないこともしばしばある。でも、だからこそ自分で直接見聞きすることが大切になってくるのだろう。言葉だけで事足りてしまったら、おそらく世界はかなり退屈なものになってしまうだろうから。

そしてきっと、言葉にしかできないこともあるのだろう。私はそれを信じて、これからも言葉と仲良くつきあっていきたい。