海外で日本語を教えています

日本語教師です。ネイティブスピーカーとしてだけでなく、色んな角度から日本語を見ていきたいと思っています。

春を待つ桜のように学ぼう。

先日、生徒さんの親御さんと話す機会があった。彼女たちは、家族で夏休みに日本へ行ったとのこと。でも、思ったほど娘さんが日本語できなくてガッカリしたと言われてしまった(;'∀') 週に1回のレッスンを一年間続けただけじゃ、流暢には話せないのが普通なん…

会話の授業のネタ

そろそろ9月なので、会話の授業どうしようと今あれこれ考えています。 今のところ、使えそうだなと思ったネタを書いておきます。 ・写真を見て会話する(何が写っているか、人物はどんな気持ちか、日本文化の紹介など) ・生徒に話の続きを考えさせる(物語…

年齢じゃなく、自分のキャラに合ったポジションで。

フランス人の夫は一人っ子なのだが皆のお兄さん的な感じで、よく友達に相談されるタイプだ。今日彼の電話に聞き耳を立てていたら、どうやら10歳年上の友人Jの相談を受けているようだった。Jは仕事がうまくいっていないようで、夫は必死に彼を励ましていた。 …

日本語って面白い。『日本人のための日本語文法入門』の気になったところメモ

日本語学習者の作文を見ていて、「意味は分かるんだけど、何か不自然なんだよなあ」と思うことがよくある。自然な日本語を使えるようになるには、日本人特有の考え方もしっかり学ぶ必要があるんだよな、と本書を読んで改めて思った。 一応日本語教師の勉強を…

空(くう)のこと・人間社会に疲れたら「花鳥風月」 

今回は、最近思ったことを書きたいと思います。 その1「空(くう)」っていいな フランス社会に身を置いていると兎に角自己主張が求められるので、そういう習慣のない日本から来た私はしばしば「面倒やな」と思うことがある。 フランス人は「我喋る、我に我…

私の考える、語学を勉強する意味。自動翻訳機が進化しても、語学学習の意義はなくならない!

Googleの自動翻訳アプリ「リアルタイムカメラ翻訳」なんてのも最近出たらしい。翻訳機器の進歩も日進月歩なので、語学の勉強しても意味ないんじゃない?と思う人も少なくないようだ。 私も一瞬「語学学習に未来はあるのかな」と心配したけれど、今はやっぱり…

語学学習には目標がないと、ただただ辛いよ。

フランス暮らしも長くなってきたので、最近駅で流れるアナウンスが全部理解できるようになったことに気がついた。 一語もわからない言葉がなく、まるで母語のようにすっきり理解できたのだ。 とはいえ、言葉の壁がまったくなくなったわけではない。 先日夫の…

漢字かっけえ!と役所で言われた件

先日、役所に提出する書類に漢字でサインしたら、係の人に「スゴイ!カッコイイ!」と言われた。役所でそんな反応されると思わなかったから、拍子抜けした。 彼女は「ねえねえ見て!クールじゃない?」と隣にいた同僚に私のサインを見せていた。いや、小学生…

幸せになれない日本人?

今年の国際連合の世界幸福度調査報告によると、日本は53位だという。 経済的にも豊かで食べ物もおいしく、自然も綺麗だし文化的にも発展しているし、戦争や紛争もないし、充分幸せになれる条件があるように思うけど、そんなに幸福度は高くない。ブラック企業…

曲者ネイティブ教師には、ならないように。

私が大学生の時、第二外国語にフランス語を専攻していた。 日本人の先生の文法の授業の他にネイティブの先生のオーラル・コミュニケーションの授業もあったんだけど、ネイティブティーチャーがまず曲者揃いだった。 だいたいフランス語を一年習ったくらいで…

肉体は精神に等しい?

以前、日本語の生徒に「愛」という日本語のタトゥーをしている人がいた。彼以外にも、首の後ろに「辰」という文字を彫った知人も知っている。 彼らはべつに「その筋の人」ではなく、ごく普通の気のいいお兄さんたちだ。私には、気軽にタトゥーを入れる彼らの…

日本語は多くを語らず

日本語は高コンテクストな言語だそう。高コンテクストというのはつまり、文脈に依っている言語ということ。だから、なるべく必要最低限な情報しか言葉にしない。英語やフランス語のように、いちいち「私は」と毎回主語を言わない。「すみません」という言葉…

レッスン計画のメモ

教科書を使うだけの授業じゃ、きっと面白くない。 メアリーさんやスズキさんの話なんて、きっと誰も興味が無いし。 それに、きっと生徒が求めているのは頭の中で日本語を組み立て、アウトプットするレッスンだろう。 もし私が生徒の立場なら、高いお金払って…

直接法と間接法、どっちがいいの?私なりに思ったこと

なんとなく(面倒くさくて)このブログを更新していなかったのですが、書きたいことがあったので約一年ぶりくらいにアップしたいと思います。 先日、日本語既習者の人と話す機会があった。 その人は某日本文化センター的なところで日本語を習っていたそう。 …

いろいろあるけど、教えるのは楽しい。

フランスの9月は入学シーズンなので、私の学校にも新しい学習者さんが続々(?)入ってきているようだ。どんな新しい出会いがあるのか、ちょっとワクワクしている。 最近は、自分の足りない部分を色々感じて「もっと勉強しないといかんな」と思っていたけれ…

『セッション』を観て思った、教育者のあり方

先日、ようやく昨年のアカデミー賞受賞作の『セッション』を観た。 テレンス・フィッチャー先生がマジ恐い。昨今の「褒めて伸ばす」とは真逆の鬼教師で、生徒が失敗するともの凄い剣幕でものを投げつけて激高するのだけど、その様子がとにかく恐ろしい。 先…

日仏の新卒の就職活動…どっちがいいの?

私はほんの短い間だけ、日本で新卒の就職活動をしたことがある。エントリーシートを書くのは苦にならずむしろ得意な方だったので、提出した数社から面接の機会をもらえた。 (正直、私はその会社に就職したいとそこまで真剣に思っていなかった。まあ引っかか…

手抜きは身を助ける

今日はいろいろしでかしてしまった。朝、電車のトラブルがあったにせよ結果的に遅刻してしまったし、人との約束の日を間違えてしまった。このところ実質休みがなかったから(日曜も働いたし)、疲れが出てきたのだろう。 今後、こういう致命的なミスをしない…

授業でのしょっぱい失敗。

グループで授業をした時のこと。 そのグループには比較的飲み込みが早いタイプの人とゆっくりな人がいるんだけど、私はついつい飲み込みが早い人にばかり注意がいってしまい、そのつもりはなかったんだけど、結果としてゆっくりめの人を置き去りにしてしまっ…

語学はネイティブ・スピーカーに学べ!あと、フランス語にだって「おっぱい」はある!

仕事で必要なので日本語の教科書を手に取る機会が多いけれど、フランス人が作った教科書は「あれっ?」という表現が載っていることも多い。 例えば私の手元にあるものだと… 「お手洗いを拝借できますか」というのを見つけた。 まあ間違いじゃないけど、今日…

なみだ、涙の内向型。

キンドルでセールをしていたので、『内向型を強みにする』という本を購入してみた。内向型・外向型という言葉は心理学者のユングが定義したもので、内省的な人が内向型、社交的な人が外向型、程度の知識しかなかったけれど、自分は何となく内向型っぽいと思…

働く女を考える。

フランスでは、新しく知り合った人から「仕事は何しているの?」とほぼ必ず聞かれる。日本だったら、相手が既婚女性とわかっていれば、そういう質問はあまりされないように感じるけれど。 でも、フランス(特に都会)では女性も働くのが当たり前なのだ。ちな…

必殺、三角食べ&口内調味!

日本人はご飯・おかず・汁物を順番に食べるので、三角食べと言われているらしい。ご飯の後におかずを食べたりするから、ご飯に味がついていなくても大丈夫(これは、口の中で調味するので口内調味といわれるらしい)。 とはいえ、フランスにはこの習慣はない…

「わからないところがわからない」場合は大変だっ!

最近、なかなか手ごわい日本語学習者にあたった。 何度問題をやらせても必ずつまずく、何度説明してもあまり理解してくれない。どこがわからないのか聞いてもそれがわからない。 そういった学習者は初めてだったので、かなり戸惑ってしまった(だいたいの人…

夫?妻?家内?主人?配偶者の呼び方について。

日本人の友達や美容師さんなど、第三者を前にして配偶者を呼ぶとき、何と言ったらいいのかちょっと考えてしまう。フランス語だったらmon mari(夫) / ma femme (妻。女性という意味もある)くらいだから、迷うことはないのだけど。 ちなみに、「奥さん」という…

日本の「ウチとソト」。ヨソモノを排除しミウチの結束を高める。

井上ひさしの「私家版 日本語文法」によると、日本人にとっては「相手に合わせての自分定め」が極めて大切らしい。例えば、初めて会う者同士が名刺を交換し、相手の肩書や会社を自分のそれと比較し、どういう態度で接すればいいのかを判断するのだ。相手との…

なぜ「フランス」なのか。

今回は日本語教育にあまり関係ない話だけど・・・ 私は学生時代、フランス語及びフランス文学を専攻していた。だから留学も英語圏やアジアではなくフランスを選んだのだ。ではなぜ、そもそもフランス語や仏文学を専攻しようと思ったのかといえば、高校時代フ…

「i+1」は難しい

授業においては、「i+1」が大切である。「i+1」とは、学習者が既に持っている知識よりちょっとだけ難しいことを学ぶと学習が効果的に進むよ、という言語学者・クラッシェンの説である(ちなみに、日本語教育能力試験によく出ます)。 頭の中ではそのことが…

権利は与えられるものでなく勝ち取るもの。フランス社会と日本社会の違いとは。

日本にいる親戚の大学生が、ごく最近コンビニでアルバイトを始めたらしいけれど、お客の対応がなかなか大変らしい。例えばコンビニで買える食べ物に毛髪が入っていたら「土下座しろ」「服を脱げ(なぜ?)」とまで言われることもあるらしい。日本は割とサー…

言葉と世界

日本語という言葉を教える仕事に就いたので、最近言葉について考えることが多くなった。そして改めて、言葉はとても便利なものだな~と感じている。例えば「弱肉強食」など、たった数文字で込み入った内容を伝えることも可能だ。行ったことのない場所や見た…